一日一食で過ごせば、毎日がプチ断食で毎日オートファジーが起こる。そして体細胞はキレイに入れ替わり続け、若々しい日々を送り続けることが出来る。身体は軽くなり、頭はさえ、肌はツヤツヤになり、免疫力は上がり、いい事ずくめだ。
これを玄米菜食、つまり、玄米と野菜のみで行うのが理想。そうすれば、動物食による老化や病気を防ぐことが出来き、より身体はキレイに、絶好調になっていく。
これだけ良いことがあると言っても、その時には空腹や飢餓感と向き合うことになるから、挫折する人も多そうだ。しかし、空腹が起こりやすい体質にも、その原因が存在している。そこを理解したうえで食習慣を移行していけば、無理なく一日一食を実現することが可能だ。
そこで今回は、過剰な飢餓感が起こってしまう理由が分かる形で、一日一食へ移行するコツについて書いていこう。
一日一食へ移行する為の5つのコツ
まず、「一日一食が飢餓感で辛い…」という状態は、人の体が本来持っている能力からすれば、異常・過剰だということを知ってほしい。
人の体は糖質がなければ脂肪をエネルギー源にするし、体内でカリウムがカルシウムに元素転換する時にもエネルギーが生まれるし、宇宙に漂うプラーナというエネルギーを体内に取り入れることが出来るのも科学的に判明している事実だ。
日本人には毎日青汁一杯で30年間生きている人がいるし、ヨガの修行者では何日も食べずに普通に生きている人がいる。別に「そういう人になれ」と言うことはないが、一日一食で十分足りる。なんなら筋トレ習慣にだって対応できるし、風邪を引いた時は免疫力を上げるために食べない方が良い。
で、その異常・過剰の原因とは何かだが、それは「栄養不足」と「体質の悪化」の2つだ。三食食べてるのに栄養不足??? 疑問だらけだと思うが、それに対する答えも書いていくので、ここから解説する5つのコツを読み進めて欲しい。
動物性の食べ物を避ける
動物性の食べ物、特に鶏、豚、牛、乳製品は身体を毒漬にする。腸内環境を悪化させ、血液や血管を汚す。また、消化するのに消化酵素が大量に必要で、その原料となる体内のアミノ酸を大量消費する。吸収した後の解毒にもアミノ酸・ビタミン・ミネラルを大量に消費するし、排泄の際にはミネラルを大量消費する。
それだけ動物食には毒が多いということだが、特に現代の日本でそこらに売っている安い肉には様々な毒物が残留している。ホルモン剤、ワクチン、農薬。元々動物食が体に悪いのに、更に毒素が多いわけだから、現代日本人は老けやすく、病気にもなりやすい。
要は、体内のアミノ酸・ビタミン・ミネラルを温存するために、動物食を避けるということ。ここで心配になるタンパク質はアミノ酸に分解されてから吸収されるが、野菜にはそのアミノ酸が入っているため、消化酵素を節約できる。ビタミンB12は海苔や発酵食品、あるいはサプリメントから摂ること。
大昔の日本人は今の人より身体をたくさん使って働き、その上で一日二食が基本だった。しかし、現代日本人は悪食をし、そのために栄養失調となり、飢餓感が増して、たくさん食べないと気が済まない状態となっているわけだ。
オーガニック、自然農法の野菜を食べる
動物食でなければ菜食となるわけだが、その時に選ぶものはオーガニック・自然農法の野菜に限る。
理由の一つは、ミネラルの保有量が雲泥の差であること。農薬栽培は土の中の微生物やミミズ達を殺してしまう。そして土をダメにして、そこから野菜が得るミネラルがわずか数年で枯渇してしまう。要は、自然農法の方がミネラルが多く、食べているとお腹が減りにくくなる訳だ。
2つ目の理由は、無農薬であったり化学肥料を使っていなかったりすること(有機農法には独自の基準あり)。要は、体に入る毒素が少なくて済むということだ。
オーガニック・自然農法の野菜を食べることで、ミネラルが多く摂れるし、体内のミネラルをあまり失わずに済む。ミネラルは神経伝達にも必要な物質だから、ミネラル量が安定していれば、栄養面と精神面の両方から、飢餓感は小さくなっていく。
精製されていないものを食べる
これは白米を玄米に変え、白砂糖をやめて黒糖にするということだ。
玄米にも黒糖にも結構なミネラルが含まれている。玄米に関しては茶碗一杯で卵1個分のタンパク質があるようだ。だから、そういう栄養素を失わずに食べるということ。
特にジュースは危険だからやめておいた方が良い。あれをゴクゴク飲むことで、消化酵素(体内のアミノ酸)を大量に消費するし、体内の栄養バランスが大きく崩れてしまう。つまり、糖質だけを大量摂取した分、その他の栄養素が不足するということだ。
糖質以外の栄養素が大きく不足すると、飢餓感が起こる以外にも悪いことがある。糖質を燃焼・排泄できずに体に溜め込むこととなり、それが肥満につながる。これは白米にも同じことが言えて、あれを食べ続けるだけ飢餓感は強くなるし、その他の栄養不足で排泄できずに、肥満になりやすくなる。
まずは「ケトン体質」を目指すこと
ケトン体質とはつまり、脂肪を燃やしてエネルギーを得る体質のことだ。母親のお腹の中にいある胎児はケトン体質。つまり、人の体は元々「脂肪をエネルギー源の基礎」にしている。まずはこの体質を取り戻すことで、いちいち食事から糖質を補給しなくても良い身体となる。
ケトン体質になるためには、糖質を摂らない時間を長くすることが必要だ。要は血糖値が下がった状態である程度の時間を過ごすということ。
糖質を摂らないと、爆発する様に燃えやすいガソリンが枯渇した車の様な状態となる。しかし、ガソリンタンクはもう一つあって、そこにはよりゆっくり長く燃える脂肪という名のガソリンが入っている。その脂肪の燃料スイッチが入り始めると、脂肪が落ち始め、血糖値は穏やかになり始める。
飢餓感は血糖値が下がった時に起こりやすいが、初めのこの飢餓がないと脂肪燃焼スイッチは入らない。だから、思い切って一食抜いてみるか、糖質だけ摂らない時間を設けてみること。朝か夜に食事を抜くと空腹時間が長くなるからオススメだが、キツければ昼食抜きから始めること。
腸内環境を育てること
食べた物の消化は自分の出す消化酵素だけで行われるわけではない。腸内に住む微生物たちが活動することで、人が消化できないものまで分解し、栄養価を高めてくれる。だから、腸内環境を整え、育てていくことが大切だ。そうすれば、より少ない食事で多くの栄養を長い時間得ることが出来る。
これには3つの要素がある。一つ目は植物性の善玉菌を接種する食事をすること。2つ目は腸内細菌の栄養になるものを食べること。3つ目は腸内環境を整えるものを食べること。この3つを心がければ、腸内細菌達が元気になり、食べた後に腸内で発酵することで、腹の膨れ方が大きく変わる。
まずは納豆、生味噌、生醤油、無添加の漬物などから、お腹の中に微生物を取り入れよう。次に腸内細菌の栄養となる本みりん、日本酒(飲んでもよし、調味料に使ってもよし)、食物繊維豊富な野菜などを食べること。そして、整腸作用のある梅干しやお茶、豆類、芋類、玄米などを良く食べること。
お酒や味噌などの発酵食品はゆっくり発酵熟成させたほうが美味しくなる。つまり、消化吸収がゆっくりな食材を選ぶ方が良い。具体的には精製されていなくて、繊維質が多いものだ。それらを良く噛んで食べるようにしよう。無農薬の果物やさつまいもを皮ごと食べるのも良い。
お茶やプロテインを飲む
飢餓感は主に血糖値が下がった時に起こるものだが、僕が筋トレをしつつ少食を実践していて感じるのは、タンパク質やミネラルが不足していると飢餓感が起こりやすいことだ。だから、普段の食事に加えて補助的な飲食を取り入れる。といっても、プロテインは食後に飲むから食事回数は増えない。
お茶には様々な種類があるが、共通しているのはミネラルを豊富に含んでいること。また、整腸作用があるから、腸内環境を整えて、食べた物の栄養価を高めてくれる。僕が飲んでいるのは三年番茶、スギナ茶、柿の葉茶。松の葉茶も良い。本当に色々あるから、ぜひ調べてみて欲しい。
プロテインはもちろん植物性のものを選ぶようにしよう。オススメはソイプロテイン、もしくはヘンププロテインだ。特にヘンププロテインは様々な栄養素を大量に含んでいるが、少々値が張る。安いのは圧倒的にソイプロテイン。栄養バランスで選ぶか、タンパク質量で選ぶかだな。
お茶を飲むなら朝食を抜いて、その時間に淹れたての暖かい状態で飲むのがオススメ。こうすると腸が綺麗になり、便通も改善してくれる。プロテインは豆乳や甘酒に溶かして、食後に飲むようにしよう。一日1.5食にして、その0.5食をプロテインのみにするのでもいい。
数年間かけてゆっくり移行すること
体質が変わるためには様々な要素が絡んでくる。ここまで説明したのは以下の3つだ。
- 食事内容(動物食・その他の毒素)
- 栄養バランス
- 脂肪燃焼スイッチ
これら以外にもう一つ考えないといけないのが、「細胞の入れ替わり」にかかる期間。体中の細胞が入れ替われば、その間に人は別の体になっているも言える。これにはだいたい5〜7年かかると言われていて、骨格に関しては10年程度かかるそうだ。
だから、その細胞入れ替わりにかかる歳月に合わせて、長期的計画の中で一日一食へ移行していくこと。
僕は今でこそ一日一食をほとんど苦しまずに(筋トレもしながら)行えるようにわなったけれど、食事回数を減らし始めたのは今から大体6年も前だ。特に筋肉を落とさないように食事回数を減らす場合は時間がかかる様に思う。病気の人はそうは言っていられないだろうけど。
空腹と飢餓を楽しもう!
食事回数が減ればお金が安く済む。浮いたお金で自然食品店の美味しい食材を買い、よりパフォーマンスが上がっていく。
これは単なる個人のメリット・楽しみではない。動物食をやめれば、それだけ地球環境の破壊を防ぐことができ、大切な人たちが更に代々命をつないでいくだろう、その未来の子どもたちへ、よりよい地球と食文化を残すことが出来るんだ。
食事回数が減れば時間が生まれる。その時間で家族のために貢献してもいいし、読書そしてその貢献の内容をアップデートするもの良いだろう。
少食や菜食の利点についてもっとよく知りたい人は、船瀬俊介さんの本『ヴィーガン革命』を読むと良い。
それでは、ありがとうございました。