良い音を求めるということは、心と体に良い音を求めているということだ。それが今は、レコードでもテープでもなく、Bluetoothのイヤホンやヘッドホンで聴く偽物の電子音が主流である。そして、「音質の高さ」という言葉は、生音の「再現度に対する評価」になってしまっている。
で？実際聴いてみてどうなの？それらの音は心地良いの？？聴いているんじゃなくて、「聞いて」いるだけなんじゃないの？？？
だから、心身にとって健康的な、美しい音を奏でられるスピーカーがあったら良いと思う。生音の様な心地良さを表現できるスピーカーが欲しいのだ。しかし、その為に音を「再現」する必要は無い。
スピーカー自体を楽器にしてしまえば、どんな音を流そうが、それが「生音」になる。つまり、モノラルで良い。木の塊をくり抜いた様なスピーカーに金属パイプのパーツを合わせ、少し籠もった太鼓の様な生音、金管楽器の様な鋭い生音を奏でてしまえ！
最も良い音は生音である
スピーカーの音質といえば、求める音がどんなものであるか？によって、評価が変わってきてしまうものだ。じゃあ、そもそも「良い音」ってなんだろう？
職場に居るギター弾きのオジサンが言うには、それは「生音」だ。楽器や建物、人の体等が起こす様々な振動。人間が認識できない範囲も含めた全ての音域。そのオリジナル音が最も美しく、聴こえ良く、健康的なのだ。
だから、多くの人がスピーカーの音を生音に近づけようとする。それはそれで良いのだけど、ハイレゾに真空管アンプなんて用意しようとしたら、金額や手間がとんでもないことになる。
聴きたいのは「良い音」であって、「生音に近い偽物の音」ではない。もちろん生音に近い音を聞くのが好きな人を否定するつもりはないが、音楽を聞くのに心地良さを求めているのであれば、その答えや方法は違ってくる。特に金持ちでない人にとってはね。
生音が良い音な理由
生音が良い理由は、その自然な振動が心身にとって心地良い健康的な音だからだ。音楽を聞いて楽しい気分になるとか、感動するっていうのは、その心地良さの中の一部である。また、自然な音・振動というものは、身体にも良い。
体細胞一つ一つには、音（振動）を感知するセンサーが付いている。つまり、人は耳だけで音楽を聴いているのではない。体全体で聴いているのだ。だから、胎児が母親のお腹に居る時からレコードの音を聴かせると良いという話がある。これで子どもは優しくて賢い子に育つらしい。
なら、楽しく元気になろうとする時も、落ち着いてリラックスしようとする時も、体全体で音楽を聴いた方が良い。だから、出来ればイヤホンではなくて、スピーカーで音を聞くべきだ。
問題はもう一つある。これが今回の本題。生音を奏でてくれるスピーカーが売っていないこと。だから、音楽ファン達は生音に近いものを作るしか無いんだ。スピーカーそのものが一つの楽器であれば、それが心身共に心地良い生音を奏でてくれるのに。
生音は作れないが、奏でることは出来る。
生音をスピーカーで再現することは不可能だ。イヤホンならもっと無理。なぜなら、条件が変わってしまえば、音の響きも絶対に変わってしまうからだ。それを無理やり本物に近づけようとするから、場所・お金・手間がかかる。
だったら、始めから常に生音を聞けば良いと思わないか？
つまり、自分で楽器を奏でる訳だ。やり方は簡単。スピーカーの電源を入れて、スマホを繋ぎ、曲やラジオ局を選んで、アプリの再生ボタンを押せば良い。ただし、この時に使うスピーカーが楽器の役目を果たすものでなければならない。
要は、スピーカーを楽器として作ってしまえば良いのだ。そうすれば、周辺環境に左右されずに生音を聴くことが出来るようになる。
生音スピーカーってどんなん？
生音を奏でる楽器としてのスピーカー。これは、木と金属で作られていれば、後は様々な個性を出していけると思う。
例えば、木材をくり抜いて、その中に紙の振動板を設置する。空洞を１〜２個作って、そこで音を反響させても良い。その空洞の内側にすっぽりハマる金属パイプを用意しても面白い。
太鼓の様な音質なのか、アコースティックギターの様な音質なのか、サックスの様な音質なのか。こういういくつかの路線は出てくるだろう。そもそも音楽向けなのか、自然界の環境音を流すのに向いているのか、なんて違いもあるかもしれない。
後の調整はメーカー側が考えた方が良いはずだ。とにかく、それ自体が楽器で、音を流すことが演奏になるスピーカーを作ってほしいんだ！
アンティーク調でカッコ良くなりそう
心身に良い音を奏でるスピーカー。これは、特にスピリチュアル寄りの人達や、音楽を聞いてリラックスしたい人達にはニーズがあるはずだ。素材が木と金属なのであれば、アンティーク調のデザインにすることで、見栄えも良くなる。多くの人が部屋に置いておきたい一品になるだろう。
それ自体が楽器だから、流す音にはあまり拘る必要がない。Bluetooth接続で、ネットラジオでも流せば十分だろう。もちろん、真空管アンプなどを通した方がより良い音になるに決まってはいるが、万人がそんなお金や手間をかけれれる訳じゃない。
そして、極めつけは基本モノラルスピーカーであること。ステレオだとダメっていう訳では無いが、生音として聴くのであれば、音を発する機材の位置は一箇所の方が自然に思える。モノラルの分、金額を安く抑えられるというのがメリットになるだろう。
ハイレゾや真空管は無しで、気軽に使える生音スピーカー。どこかのメーカーさん、作ってくれないだろうか？定価は１万円から〜高くても５万円くらいで売り出せるんじゃないかな。
それでは、ありがとうございました。
