「酒は百薬の長」という言葉がありますが、なんでもかんでもただ飲めば良いわけではありません。
お酒に含まれるアルコールには、とある作用があり、お酒を薬とするには、それを理解したうえで正しく付き合っていく必要があるのです。
今回は、そのアルコールが持つ作用と、正しい飲み方についてお伝えしていきます。
アルコールの抽出作用
アルコールには、そこに浸けておいた物から「成分を抽出する」作用があります。
つまり、健康的な食べ物にお酒を合わせれば、その健康的な成分たちが抽出されるということです。
逆に不健康なものにお酒を合わせてしまうと、そこに含まれる毒素が出てきてしまうので、良くない作用を増大させてしまうことになるでしょう。
だから、そのことを理解した上で、お酒との付き合い方を考える必要があるのです。
お酒とのより良い付き合い方
お酒を単なるリラックスの目的で飲むのなら、そこまで飲むタイミングを考える必要はないでしょう。
強いて言うのであれば、体がアルコールを分解する酵素が出やすくなる夕方の5時以降に飲むのがオススメです。
これが食事の時に飲むということであれば、ちょっと考えてお酒を選ぶのも良いかもしれません。
食事にはアルコール度数の高いお酒を選ぶ
アルコールによって食べ物の成分を抽出したいのであれば、「度数の高いお酒を選ぶ」と良いでしょう。
これは単に健康的な食べ物の成分を抽出するための考えですので、何かで割ったりせずに、ストレートやロックで飲むのが良いです。
また、度数の高いお酒は蒸留酒なので、その分不純物が少なく、ストレートでもチビチビ飲めば悪酔いしにくいですし、酔いが冷めるのも早いです。たくさん飲まなければ、翌日に残ることもありません。
ただし、安い蒸留酒の中には悪酔いしやすかったり、消化器官を痛めやすかったりするものがあるので、少しは良いやつを飲むことをおすすめします。美味しいですし。
中でもウイスキーなんかは味と香りが強く、ごく少量で満足できるので、コストパフォーマンスもズバ抜けていますのでオススメです。
日本酒やワインは度数低いけど?
日本酒やワインのアルコール度数は15度程度と、蒸留酒に比べたらかなり低いですよね。
しかし、ああいった醸造酒には様々な栄養が含まれているので、アルコールで云々よりも、それ自体を栄養と思って飲めば良いのです。
日本酒にはビタミンB郡とアミノ酸。赤ワインにはポリフェーノール。
ビールは濾過(ろか)されてしまっているので、栄養の面はあまり期待できません。濾過されていないクラフトビールや地ビールなんかが手に入るのであれば、ミネラルやビタミンが豊富なので良いと思います。
度数35〜45度の「薬草酒」なんてものもある
アルコール度数と栄養素の両面をカバーしたい人には、薬草酒なんてものもあるので、ネットショップで「薬草酒」とか「ハーブ酒」、「酒 アマーロ」とかで検索してみてください。本当にいろいろなお酒があります。
製造過程では正に植物からのアルコール抽出を行っていて、薬効成分が大量に含まれているでしょう。
僕が知っているのは例えば以下。
- イエガーマイスター
- ガンメル・ダンスク ビター
- ジャン ボワイエ エメロード パスティス
- シャルトリューズ
- ウニクム
- フェルネットブランカ
味は苦いものから苦いもの、スースーするものなど様々です。人を選ぶので、商品説明やレビューをよく読んで購入してください。「お酒の前 味」という風に検索をかければ、大抵のものは誰かが記事を書いてくれています。
こんな人はお酒を飲まない方が良い
お酒を健康的に飲む上で、一つ注意点があります。
お酒が食べ物の成分を抽出してくれることをはお話しましたが、抽出されるのはその時に食べたものからだけではありません。お腹の中に宿便があった場合、そこから毒素が抽出されてしまうのです。
宿便とは、いわば腸の中にある「腐った食べかす」。宿便がある人は、お酒を飲むとそこからも成分が抽出されて、毒素が体の中に送られてしまいます。これでは不健康な飲酒となり、体の至る所に悪影響があるでしょう。
なので、お酒を健康的に飲みたければ、宿便の元となる食べ物を控えたり、断食をして腸内をリセットするなりしてください。
具体的には、乳製品や小麦製品、添加物モリモリの加工食品やお菓子などを控える。断食であれば、週に一日何も食べない日を設けたり、一日の中で16時間食べない時間を設けたりすると良いですね。
まとめ
酒は百薬の長というのであれば、お酒は一種の薬です。しかも、当然ですが病院で処方される石油製品よりも自然なものから作られています。
そして、薬というからには、用法・用量がある。しかし、そこに説明書はない。
だから、どういう時に、どういうお酒を、どういう風に、どれくらい飲むのか?を良く考えて付き合っていくことが必要なのです。
このことについて考えることは、大人にとって一つの楽しみとなるのではないでしょうか。これが嗜みというものの一つなのではないか?と思うのです。
ぜひ、今回のお話を参考にした上での、アナタにピッタリなお酒を見つけてください。
ありがとうございました。